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2022.6.28[チーム]

[プレビュー]嫌な流れを断ち切るのは自らの力のみ。難敵相手に勝って巻き返しの第一歩へ

横浜F・マリノス戦で感じた手応えを勝点3につなげたかった札幌戦では、攻撃陣が沈黙。チャンスが決してなかったわけではないが、ガンバは今季ワーストとなる4連敗目を喫した。
新たに取り組む敵陣深くでのプレスについて倉田は「全てが悪くないし、いいところも出てきている。ベースは出来つつあるので、自分たちのものにしていきたい」とチームの思いを代弁するが、今ガンバに必要なのはこの先に待つ連戦を乗り切るためのチームベースを確立しながら、勝ちきる試合を増やすことである。
「1つ勝てば雰囲気も変わってくる」と髙尾が話すように、嫌な流れを変えるのは勝点3の奪取のみ。広島戦は、内容はもちろんのこと結果が何より求められる一戦になる。

「連勝していることもあるが広島は今、一番勢いがあるチーム。選手ひとりひとりがハードワークするし、今の広島の強さは強度もスピードもある」(片野坂監督)。4連勝中の広島は難敵であるのは言うまでもないが、だからこそガップリ四つで戦い、勝点3を掴み切ることでガンバの巻き返しに向けて弾みがつく一戦になる。
今季から広島を率いるドイツ人指揮官、ミヒャエル スキッベ監督も高い位置でのプレスと強度の高いプレーを求めているが、「我々も今、そういう切り替えにチャレンジしているが、相手はスピードがあるので奪った瞬間も速いし、トランジションでも我々がしっかりと戦うことが大事」(片野坂監督)。

得点数はリーグ6位だが、失点はリーグ最少を誇る広島の堅守を支えるのは球際の強さでもある。
札幌戦でも前に出る守備は意識したガンバだが、同時にシンプルに背後を突かれる場面も多かっただけに「我々の守備の強度がまだ弱いというところだし、そこに入れさせるボールにプレッシャーがかかっていないということ」と片野坂監督。全員が連動した強度の高い守備が求められる。
そして、ホームで勝点3を手にする上で不可欠なのが、広島のゴールをこじ開ける作業だ。「前からの守備がハマる時にはチャンスもできているし、全くチャンスがないわけじゃない。そこを決め切るのが大事」と髙尾が振り返ったように、札幌戦の前半も石毛が決定的なシュートを放っていたが、よりゴールへのこだわりと精度が必要になるはずだ。

一方、5連勝を目指してくる広島は中3日のインターバルとなる。攻守でチームを牽引するボランチの野津田は今節、出場停止だが「広島は今、チームとしてすごくいい状態だし、速い選手や強い選手が揃っている」と髙尾も警戒感を隠さない。
前節はドウグラス ヴィエイラが2得点しているが、最も警戒が必要なのはチーム最多の5得点、4アシストをマークしているシャドーの満田である。

1対1の局面で後れを取らないことと、切り替えの徹底は大前提だが、勝利に必要なのは攻め切る勇気。「守備の意識は上がっているが、奪ったら出ていくとか、最後のゴール前で自分が決めてやるという気持ちを持ってなだれ込むことが大事」(倉田)。
好調の広島をストップし、逆にガンバが自信を手にする重要な一戦になる。