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2023.3.25[チーム]

[プレビュー]ポヤトスガンバが初のダービーへ。負の流れを断ち切って見せる

スペインで育った指揮官にとって言わずとも「ダービー」という言葉は特別なものになる。
自身にとって初となる大阪ダービーをポヤトス監督は「インポルタンティシモ(最高に重要)」と表現した。
「Eグループで勝てば勝点6になるということも重要だが、勝利とともに自分たちに自信を与えてくれる一戦になる。今進んでいる方向が間違っていない証明にもなる」(ポヤトス監督)。ルヴァンカップで白星発進しているガンバにとって、今回の大阪ダービーは特別な意味を持つ一戦だ。

リーグ戦では未だ勝利を手にしていないガンバだが、ポヤトス監督とともに作り上げる新たなスタイルは徐々に見え始めている。2点のビハインドを追いついた札幌戦では最終ラインから華麗につなぐパスワークが得点に結実したが「練習でやっていることが2点とも出せた。練習よりも上手く行った形のゴール」と鈴木も自信を口にする。

昨季のダービーは1分3敗と勝ちがなく、パナソニックスタジアム吹田で行われているダービーは現在、5連敗中。「復帰戦がダービーだったけどチャンスがあったのに決められなかった。その悔しさを今でも忘れていないので、今年は全て勝ちたい」と食野が口にする決意は選手のみならず、サポーターの誰もが感じる思いのはずだ。
今季ホーム最多のサポーターが詰めかける見込みの場内は、特別な熱気に包まれるが、ガンバが見せるサッカーに変わりはない。「自分たちがやってきたことを出せば勝てる相手。自分たちらしくサッカーをすれば問題ない」と語る石毛は、戦術的にもプレースキッカーとしても鍵を握る一人になりそうだ。

パナソニックスタジアム吹田に乗り込んでくる相手もリーグ戦では現在13位だが、ルヴァンカップの初戦ではFC東京に勝ちきっており、第1節を終えた段階ではあるもののガンバと並んでEグループで首位タイ。今季はレオ セアラやジョルディ クルークスら個の力を持つ外国籍アタッカーが新加入しただけでなく、香川も復帰。香川がピッチに立てば13年ぶりのダービー出場となる。

ただ、外国籍アタッカーでさえ定位置を保証されていないことから分かるように、相手は前線からの徹底したハードワークで手堅いサッカーを見せてくる。「去年に引き続いてハードワークしてくるし、個の一発を持っている選手もいるやっかいな相手」と警戒感を口にするのは東口だ。

リーグ戦では3試合連続で序盤の失点が重くのしかかっているガンバだが、後半にギアを上げられるのは今季の強みの一つ。
ガンバがダービーで優位だった時代を知る東口は、その思いをこう語る。「ダービーではパワーを出さないといけないし、それが出来てこそガンバ。プライドを持ってプレーしたい」。
ダービーの重みを噛み締めてきた選手たちと、初のダービーに挑む指揮官や新加入組とともに目指すのは勝点3。内容よりも結果だけが求められる90分間に総力戦で挑む。