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2025.5.5[チーム]

[プレビュー]ガンバの真価を見せる格好の舞台が整った。好調の浦和を止めて、ガンバが今季初の3連勝へ

連勝を目指した前節の湘南戦では前半だけで4点を叩き込むゴールラッシュを披露。2試合連発となるヒュメットのスーパーゴールがその口火となったのは間違いないが、ガンバの総力が結集して勝ち取った勝点3だった。
過密日程が続く中で、ポヤトス監督のマネージメントも奏功。先発で起用された岸本がJ1では初となる1試合2得点をゲットし、後半から次々と送り出された倉田や食野ら5人の交代カードもハードワークで勝利に貢献した。
10位に浮上したガンバが、中2日のインターバルで挑むのが浦和との戦いだ。「相手のホームでもあるし難しい試合になる。今僕らがやれていることをどれだけ出せるか、今、武器になりつつあるものをどれだけ出せるか」と宇佐美が力を込めた言葉が、この一戦の重みを象徴する。

浦和は現在、2016シーズン以来となる5連勝を飾っており、今季埼玉スタジアムでは6連勝中。現在2位につけるその勢いは本物だ。

京都戦と湘南戦では相手が与えてくるスペースを狙い通りの形で攻略。「本当に正確に決定づける力が試合を左右する」とポヤトス監督も評価したヒュメットの個の力で相手ゴールをこじ開けたガンバだが、浦和戦はまた異なる戦い方が必要となる。
マチェイ スコルジャ監督が率いる浦和はブロックを形成して、手堅い戦いを見せてくるが、スコルジャ監督が率いる浦和に対しては公式戦で過去5戦5敗。ただ、ポヤトス監督は今のガンバの哲学を貫くつもりでいる。
「どこでダメージを相手に与えられるか、どこのスペースを付け込めるかを読むことが大事になる」(ポヤトス監督)。

前に出てくる相手に対して、自陣からのロングカウンターで攻撃を簡潔させた直近の2試合と異なり、丁寧にボールも動かしながら、浦和を攻略することが求められるが鍵を握るのは先制点。今季先手を取った試合は全勝中のガンバだけに「先制できれば、試合を有利に進めやすいし、自分たちがやりやすいプランになる」と鈴木も我慢強く浦和に対してボールを動かすつもりでいる。

とりわけモチベーションが高いのは、前節ベンチ入りも出場がなかった山下だ。「湘南戦は休めた分、僕が浦和戦でやらないといけないし、大事な試合になると分かっている」。今季新加入した浦和のマテウス サヴィオは左サイドから攻撃のアクセントをつけてくるだけに、山下は攻守両面でキーマンの一人になる。

満員が予想される埼玉スタジアムで勝ちに来る浦和は「一番前の選手が松尾選手に変わって、チームが変わった。縦への速さが生まれて、2列目の選手とのマッチングもいい」と宇佐美。松尾が3得点中だが、最も警戒が必要なのは5得点1アシストと好調な、トップ下の渡邊である。もちろん4アシスト中のマテウス サヴィオや3得点しているチアゴ サンタナらブラジル籍助っ人の個にも注意が必要となる。

敵地にそびえる「赤い壁」を打ち破る力は今のガンバに備わっている。「浦和戦をモノに出来たら、更に勢いがつく」(鈴木)。ガンバの真価を見せる格好のビッグマッチがやってきた。