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2025.5.30[チーム]
[プレビュー]勝ちきれない流れをホームで変える。首位鹿島相手に問われる全員攻撃、全員守備
アウェイで挑んだ川崎F戦は先手を取られながらもエース宇佐美がその輝きを見せ、1得点1アシスト。一時は試合をひっくり返し、今季初の逆転勝利に近づいたはずのガンバだったが、痛恨のドローに終わり、勝点3を逃した。
ただ、敵地で後半に見せた戦いぶりについて宇佐美は「後半の戦い方に自信を持つこと。しっかりと勇気を持ってボールを保持することを選べばああいったサッカーも出来るし、点も入る」と力を込めた。
3連勝を飾って巻き返しを見せた後、リーグ戦で3試合勝利から遠ざかっているガンバだが、リーグ戦の折り返し地点となる鹿島戦は「後半の戦いで勢いに乗るためにも勝点3が必要になってくる試合」(一森)である。
首位の鹿島は現在、リーグ最多タイの得点数を誇っているが、ガンバがパナソニックスタジアム吹田に集うサポーターの前で見せるのは「攻撃は最大の防御なり」というガンバ本来の戦い方である。
ポヤトス監督は言う。「私自身はアタックのことを頭の中に入れているし、ボールを握ってゲームを支配していきたい」。
鹿島の攻撃力は警戒すべきだが、鈴木が出場停止の今節、過度に守備を意識するのではなく「まずは自分たちの時間帯を長く作っていって、失点しないように試合を運びたい」と満田は話すが、宇佐美も「自分たちがボールを持っていれば必然的に相手が個を出す割合が少なくなってくる」と言う。
鈴木の代わりに誰がボランチで出場しようとも勇気を持ってボールを動かし、相手ゴールに迫るのみだ。
ただ、勝利を手にする上でやはり鍵になるのは攻守両面での精度である。7連勝を飾っていた当時も鹿島は6試合が1点差での勝利。拮抗した試合展開をモノにしてきているが「相手チームがエラーを起こしたところを許してくれない。そこをしっかりと突いてくる勝負強さがある」とポヤトス監督も鹿島の伝統的な勝負強さを警戒する。
2シーズン前のホームで鹿島を下した際には黒川とダワン(現:北京)の得点で勝ち切っているが、誰が得点に絡んでもいい。宇佐美が攻撃を牽引するのは間違いないが、鹿島のお株を奪うしたたかさを見せつけ、「しっかりと攻撃でボールを持ってくれると思うし、守る時には全員で守る」と話すポヤトス監督の言葉をピッチに立つ全員で表現するのみである。
一方の鹿島は前節、16年ぶりとなる8連勝を目指しながらも最下位の横浜F・マリノスに敗れて連勝は7でストップ。2位の柏との勝点差はわずかに3であるだけに、アウェイでも勝ちに来るはずだ。川崎Fを長く率いた鬼木監督が今季から指揮を執るが「ベースは鹿島のまま。監督が変わってサッカーが変わったというより、ベーシックなところは変わっていない」と宇佐美も警戒を口にする。得点ランクのトップを走る10得点のレオ セアラと5得点3アシストの鈴木封じはガンバの勝利に向けて不可欠になるはずだ。
リーグ戦の折り返し地点でガンバが目指すのは首位撃破。「しっかりと勝って自分たちに流れを持って来たい」と宇佐美が誓った言葉を、ホームのサポーターの前で体現してみせる。