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2022.6.19[チーム]

[ WE ARE GAMBA OSAKA ]MF23 ダワン

Jデビューとなった第6節 名古屋戦を勝利で飾る

 ピッチに立つことでしか感じられない、特別な瞬間があるという。
1試合の中で、そう何度も味わえるものではない。だが、その『気配』を感じ始めた時には、自然と熱が上がり、それまで以上にアドレナリンが湧き出てくる。
「サッカーでは、自分のチームがゲームをコントロールし始め、かつ、相手ゴールに迫る回数が増えているけど、なかなかそれがゴールにつながらないといった状況がよくあります。ただ、そこで怯まずに、攻撃の姿勢を崩さずにゴールを目指し続けていると、それに伴ってサポーターの皆さんの応援のギアがグッとあがり、スタジアム全体がもう一段階、熱を上げたような空気に包まれます。そうした中でふと『このままゴールに向かっていけば、今の時間帯できっとゴールが取れる』と確信めいた思いが生まれる瞬間があるんです。実際、そのタイミングで周りを見たら決まってチームメイトも、特に声を掛け合うことはなくとも、自然と同じ絵を描いてゴールに迫っていることを感じられます。そんな時、特別な熱が自分の体を走り抜けるのを感じますし、実際そういう時は決まってチームにゴールが生まれます」
 もちろん、それが自身のゴールにつながることもある。ガンバに加入してからこれまでの奪った2つのゴールのうち、Jリーグ初ゴールを決めた4月6日のJ1リーグ第7節・京都サンガF.C.戦は確かに、その感覚があったそうだ。
「京都戦は、前半終了間際に先制を許してしまい、ビハインドを追いかける展開になりました。ただ、戦いの中身としてはチャンスも作っていましたし、個人がやるべきことを怠らずにこのサッカーを続けていれば、点を取れるという意識で後半を迎えたのを覚えています。そして、58分に先にお話ししたような特別な空気を感じる中で僕のゴールが決まりました。あのゴールは、同点に追いつくだけではなく、さらにチームの団結力を強め『もう1つ、取りにいくぞ』という雰囲気を作り出した、特別なゴールだったと記憶しています。残念ながら、その雰囲気が追加点につながることはなかったですが、そうした特別な空気が流れる回数が増えたり、その熱が大きくなるほど、ガンバはきっとゴールに近づくことができます。チーム全員でそういう空気を作り出せる試合を増やしたいし、サポーターの皆さんにも僕らが漂わせるゴールの気配を感じ取ってもらって、その瞬間に僕らが更にギアをあげられるような応援をお願いしたいと思っています」
 特別な熱を、その中で奪い取るゴールを、勝利の歓喜へとつなげるために。



Interview and text by Misa Takamura

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