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2022.6.21[チーム]

[プレビュー]リーグ戦にもつなげたい天皇杯の大分戦。必要なのは勝利という結果のみ

16日間のインターバルを挟んで迎えた横浜F・マリノス戦でガンバは「二つの顔」を見せた。開始からアグレッシブなハイプレスを繰り出し、狙い通りの形で先制点をゲット。その後も、首位相手に臆することなく真っ向勝負を挑み、パトリックや小野瀬らが決定的なチャンスを作り出したものの、後半は守勢に回り痛恨の逆転負け。勝点3を手にすることは出来なかったが「今後自分たちがやっていくべき姿勢というかそういうものは示せた」とファーストディフェンスの旗頭となった石毛は語った。

東口や倉田、髙尾が戦線復帰を果たすなど頼もしい男たちがピッチに戻って来たガンバだが、夏場を前にした連戦で必要になるのはチームの底力。「選手全員で次のリーグ戦は札幌戦、そして天皇杯のアウェイ大分戦に向けてチャレンジしていきたい」と片野坂監督は話したが、中3日で迎える天皇杯3回戦は、いかなる形であろうと勝ち切ることだけが求められる戦いになる。

カテゴリーが下だからこそ、「下剋上」を目指して戦ってくる相手の難しさを、延長の末に振り切った2回戦の岐阜戦でも味わったガンバだが、今回対戦する大分は、J2勢ではあるものの今季ルヴァンカップで2度対戦済み。「私にとっては古巣で、カテゴリーが違う中でも今季2回対戦している。やりにくい相手でもあるし、よく知っている相手でもある」(片野坂監督)。 リーグ戦とは異なる舞台となる天皇杯だが、ガンバが目指す方向性にブレはない。「中断期間を終えてチームがやろうとしている守備は少しずつ明確になっている」と話すのは齊藤だ。

最前線からマンツーマン気味にボール奪取を目指し、強度の高いサッカーを攻守で継続するのが指揮官の求める戦い方。そんなスタイルの精度を高める上で格好の相手となるのが今回の大分である。
「大分の特徴はGKを使って動かして攻撃を構築してくる。いい守備ができればいい得点、いい攻撃ができる」と古巣を知り尽くす片野坂監督も言うが、中3日の日程でいかに強度を保ち、そして時には試合をコントロールして戦うかが勝利への鍵になりそうだ。
「プレーの強度やパワー、泥臭さは僕自身も出したいし、開始1秒から勢いを持ってプレーしたい」と齊藤は力強く語った。

ルヴァンカップのガンバ戦は1分1敗に終わった大分も、ガンバ同様、J2リーグで過密日程の真っ只中にいる。リーグ戦の前節は栃木に引き分け、現在12位。天皇杯から中2日でリーグ戦が控えるだけにターンオーバーしてくる可能性もありそうだが、かつてガンバでプレーした長沢や呉屋もピッチに立てば、細心の注意が必要になるのは言うまでもない。
天皇杯はガンバにとって常にプライオリティが高い大会の一つだが「ACLの出場権も得られますし、タイトルというところでも素晴らしい成果につながる大会。トーナメントなので、まず一つ一つ勝ち上がらないといけない」(片野坂監督)。
目指すスタイルの精度を高めながら、総力戦で大分に勝ち切るのみだ。