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2022.6.27[チーム]

[ WE ARE GAMBA OSAKA ]MF17 奥野 耕平

HEAT UP!!!
プロとしてサッカーに向き合う中で、
選手を熱くさせるものは何なのか。
何に彼らの気持ちは震えるのか。
何が、次に向かわせる原動力となるのか。
選手それぞれが抱く『熱』の正体を探る。



 自分のことを「単純な性格」だと話す奥野耕平は、それを活かして様々な状況を自分の熱に変えてきた。
「基本的にスイッチが入りやすい性格なので、チームバスでスタジアムに入っていく瞬間はいつもテンションがあがるし、ウォーミングアップでピッチに足を踏み入れた時や、スタンドからの拍手にも『やってやる』という気になります。カタさん(片野坂知宏監督)の試合前の話を聞いただけでもモチベーションが上がるのを感じるし、サポーターの皆さんの熱を感じた時には必ずそれがそのまま自分の熱になっている。ナイトゲームの際、照明が消されて真っ暗になったスタジアムに浮き上がるスタンドの青い光を見てもグッと体に力が入りますし…とにかく、めっちゃ、単純です(笑)。ただ、難しいのは、その熱を過度の緊張や気負いにせず、いかに普段通りのパフォーマンスに直結させられるかということ。僕の場合、多少の緊張感があった方が自分が緩まなくていいんですけど、それを感じながらもプレーを楽しめるようになることが、自分らしいプレーをピッチでより多く発揮することに繋がっていくんじゃないかと思っています」
 そうした『自分らしさ』を追求するために、試合が終われば必ずその日のうちに映像で試合を見返している。その中で、自身の判断が良かったのか、という疑問が浮かべば、コーチングスタッフに尋ねたり、時にシーンを切り取った映像をLINEで送り、いろんな人に意見を仰ぐこともあるそうだ。
「試合中は『このタイミングでは(ボールを)受けられなかったな』と思っていても意外と余裕があったことに気づいたり、ベストの判断だと思っていたプレーが実はそうでもなかったり。それを踏まえて、どうすれば良かったのかを考える中では映像を切り取って他の人の意見を聞いてみることもよくあります。そうすると、人それぞれ違う意見が返ってくるので、それを聞いてまた考えて…。サッカーに正解はないからこそ、どれが合っている、間違っているではなくて、そういう判断もあったのか、と学ぶことがプレーのアイデアになっていくはずだし、経験値がまだまだ足りない今はそれを増やしていくこともプレーの幅を広げるためには不可欠だと思っています」
 もっとも、そうしてプレーを見返す中では「自分の物足りなさに直面することもまだまだ多い」と奥野。だが反省も、落ち込むのも、試合日だけ。翌日にはきっぱり気持ちを切り替え「次はもっといいプレーをしてやる」と前を向く。目標に1日でも早く近づくため、立ち止まっている時間はない。
「今の目標は、ガンバから日本代表選手になることと、アカデミー時代に見ていた強いガンバを取り戻す力になること。この2つしか考えていない」
 ガンバ育ちのDNAを煮えたぎらせ、日々「120%を出し切ること」を自分に求めながら。



Interview and text by Misa Takamura

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