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2022.8.19[チーム]

[プレビュー]松田体制でリスタート。攻守一体のスタイルで広島に勝ちに行く

前節、ホームで清水に痛恨の敗戦を喫し、1試合消化が少ない暫定順位ながら17位の降格圏内にガンバは転落した。
片野坂前監督との契約を解除し、コーチから昇格した松田監督の元、残り10試合の戦いでJ1残留を目指すガンバだが、強いガンバの復権に向けて懸命に取り組んできた前指揮官への思いはガンバに残っている。
現役時代には広島で先輩後輩の関係だった松田監督は「無念の思いをしているのは前監督。カタのためにもやらないといけない」と話したが、東口も「本当に残念だし、選手も責任はある。悔しい」と心中を明かした。
「ただ、試合は待ってくれないので切り替えてやっていくしかない」(東口)。

リーグ戦も残すところ10試合。今のガンバに必要なのは、目の前の試合に集中し、勝点を積み上げる作業ではあるが、17日から本格始動した松田新体制で、勝つサッカーの再構築を目指してきた。
松田監督はゾーンディフェンスを使いこなし、組織的な守備の構築に長けた指揮官だが、決して自陣に引きこもったサッカーでガンバを立て直すつもりはない。
「11人が連動して、11人全員でハードワークをシェアするような組織的な守備ができればいい」(松田監督)。

最前線からコースを限定し、守備陣はポジショニングと強度を重視した守り方を採用。「守備が安定することで勝点3を取りたいが、先制するためには攻撃で点を取らないといけない」(松田監督)。京都戦や清水戦ではいい時間帯を作り出しながら、相手ゴールを割り切れなかったことが、今の苦境につながっているのは間違いない。
「ガンバには攻撃のタレントがいるし、一つの絵を描いてやれば得点は増えていく」と指揮官も新戦力が加わった今の攻撃陣をこう評価するが、松田監督は選手たちに残留争いに向けた過度な重圧をかけることなく、攻守両面で明確なタスクだけを求めるつもりでいる。

「こちらも監督が交代して、自分たちも変わらないと、という姿勢を見せないといけない」と東口は選手の思いを代弁したが、広島戦で見せるべきはワンプレーへの執念、そしてガンバを立て直すというメンタル面である。松田監督も言う。「広島は今、いい状況にあるチーム。そこにどれだけの強い気持ちで臨めるかどうか。まとまった形でいけばアウェイで勝点3を取ることは不可能じゃない」。
現在5位の広島は8月に入ってルヴァンカップでベスト4に進出し、リーグ戦でもアウェイで鹿島と柏を撃破し、波に乗っている。
ホームでは2-0で快勝したガンバだが、当時出場停止中だった野津田や7得点でチーム得点王の森島、日本代表入りも果たした満田らシャドーには得点力のあるアタッカーが揃っている。
そして新たにキプロス代表FWのピエロス ソティリウも加わった広島相手に粘り強い戦いを見せながら、ガンバとしても攻め切る場面では迫力のある攻撃を見せるのみである。
「一歩目がいい形で進められたら自信になる。そういう意味でも大事な試合になる」(東口)。松田体制の初戦を勝点3で飾ってみせる。