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2025.5.16[チーム]

[プレビュー]敵地でも見せたいガンバの力。神戸相手に今のスタイルを貫き通す

4連勝を目指した広島戦は0-1で敗れたものの、数的不利の中でガンバが見せた戦いぶりに、サポーターから熱い拍手が送られた。
1人少ない状況ながら、むしろ広島を押し込み続け、ピッチに立つ全員が共通理解を持って戦った後半の45分間にはガンバが取り戻した熱量の高さが現れたが、だからこそ仕切り直しの一戦となる神戸戦は重要な意味を持つ。

「負けは負けですけど、次に繋がる試合は皆で出来た。ただ、強いチームは連敗しないし、あの試合があったからこそ勝ったと言えるようにしたい」と山下は神戸戦をこう見据える。

今月、ホームでの対戦を控える首位・鹿島を追撃する上でも勝利が必要になるガンバだが、「選手に期待する一つ目はパーソナリティ。絶対に逃げずに一人ひとりの色をしっかりと出すということ。同時に攻守のデュエルでしっかりと集中して欲しい」(ポヤトス監督)。連覇中の神戸相手に真っ向勝負を挑む。

昨季の天皇杯決勝では0-1で惜敗したものの、リーグ戦では1勝1分と負け知らず。ガンバとは対照的な戦い方を志向する神戸に対して、勝利の鍵になるのは「スタイル」だ。
スカウティングの妙やスペースの攻略に長けた指揮官だが、前線に警戒すべきアタッカーを擁する神戸に対して、「神戸のことを考えてプレーするのではなくて、ガンバが何をできるか、今の選手たちが何を表現できるかをしっかりと考えたい」と言い切った。
シンプルに前線にボールを配球する神戸のスタイルを全面的に消すのは至難の技だが、受け身に回るのではなく、ラヴィを中心に圧巻のボール保持を見せた名古屋戦のようにボールを握ることで、自ずと神戸の良さを封じることになる。

前節の退場で鈴木が出場停止となるが、ボランチの位置で存在感を示している満田も勝利のポイントをこう語った。
「主導権を握ること。ボールを持って攻め続ければ、チャンスはいくつも作り出せると思う」。

一方で、神戸戦で避けて通れないのはセカンドボールの勝負である。神戸は不動のエース、大迫が最前線で起用されるかどうかは不透明だが、インサイドハーフの宮代は2得点2アシスト、さらに井手口も輝きを放っているだけに、セカンドボールへの好対応は不可欠になる。「相手はセカンドボールを拾うところがストロングポイントだが、そこに対して苦手意識を持つつもりはない」と福岡も気合十分だ。

一方、神戸はガンバより試合消化が2試合少ないものの現在10位。前節はFC東京に敗れ、実に約1年ぶりの連敗を喫した状況だが、連敗の前には4連勝を飾っており、やはりその地力は侮れない。神戸のスタイルは熟知するガンバだが、特に警戒が必要なのは今季加入した右サイドのエリキ。チーム最多の3得点2アシストをマークしているが、「神戸に一つ攻めのオプションが増えたと思う」と福岡は黒川とともに封じるつもりでいる。

ポヤトス監督とともに、過去の嫌なジンクスを何度も打ち破ってきたガンバだが、ポヤトス体制下で未だ手にしていないのがアウェイの神戸戦勝利である。3度目の正直――。今度こそ、敵地でガンバが勝ち名乗りを受ける。