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2025.9.8[チーム]

[ WE ARE GAMBA OSAKA 2025 ]GK18 荒木 琉偉

昨年の戦いを通して、チームのキーワードになった『熱量』。
それらを漲らせた戦いの数々は、勝ちへの執着として表現され、スタジアムの熱狂を生んだ。
今シーズンのWE ARE GAMBA OSAKAは、その『熱量』の裏で、選手それぞれが宿すスピリットにスポットをあてる。彼らの魂は、熱意、勇気、決意は、どんな力を今シーズンのチームに与えてくれるのだろうか。

「過信、慢心はしない。常に謙虚にサッカーと向き合う」
 小学生の時に所属していた地元・三重の伊勢MTK.FCで繰り返し言われた言葉は、年齢を重ねるほど自身の中で際立つようになった。と同時に、ガンバ大阪ジュニアユースでプレーするようになってからは、その自分を求め続けるには『環境』もすごく大事だと気づいたという。
「小学校時代に、三重県トレセンや東海地区トレセンでスカウトの方に声を掛けていただいてガンバジュニアユースへの加入を決めたんですけど、親元を離れてユース寮に入ってガンバでやると決断できたから、今の自分があると思っています。もちろん、加入した当初は三重でプレーしていた時とは全然違うレベルの差を感じて『こんなに巧い選手がいるんや』って驚きましたけど、その環境に身を置いて、食らいついていったから自分も成長できた。もちろん、環境を変えなくても意識次第で成長できる部分もあるかも知れないですけど、僕自身は、過信、慢心しないことと厳しい環境に身を置くことをセットで考えるから、より成長を見出せるんじゃないかと思っています」
 その考えは、高校2年生だった昨年10月にプロ契約を締結する前後から、より確信に変わった。
「自分が高みを目指す上で、プロ契約を結ぶ少し前からトップチームのハイレベルな選手と一緒に練習ができたことで自分がまた引き上げられる気がしたことからも、成長を求める上で『環境』は改めて大事やなと思いました。プレーを間近で見ることで学ぶこともすごく多いです。ヒガシさん(東口順昭)なら動きの速さやステップの踏み方、状況に応じて体の向きを的確に取れるところとか。純さん(一森)なら、最後のシュートストップや、至近距離でのシューターとの駆け引きとか。奥林くん(張)の、最後にグッと手が伸びるようなシュートストップやハイボールの処理もすごく勉強になる。もちろん、そんな簡単に盗めるものではないし、何より、まずは自分のストロングで勝負していかなくちゃいけないと思っていますけど、みんなのプレーを近くで感じて『負けていられない』と思うことがまた、この先の成長に繋がっていく気がしています」
 『環境』でいえば、7月18日から約10日間、オランダの名門、AFCアヤックスの練習に参加したことも、新たな刺激を得る時間になった。
「ガンバの攻撃陣もすごいですけど、アヤックスの攻撃陣も総じて身体能力がすごく高く、プレースピードも、シュートスピードもめちゃめちゃ速かったです。GK陣も…特にスタメンで出ている選手はデカくて、動けて、シュートを止めるのが当たり前、みたいな感じで、試合では必ずGKが2~3回、チームのピンチを救っていたし、迫力や安定感もありました」
 その経験を通して「自分にはまだまだやらなくちゃいけないことが多い」とリマインドできたことも今後の成長を促す要素になりそうだ。
「Jリーグのトップレベルのプレーに対応していくためには日々の練習で出し切って、自分のプレーを磨くことを続けていくしかない。特にプロレベルになると自分一人では守れないシーンもたくさん出てくるし、GKのコーチングによってDFラインをコントロールできないと難しいシーンが増えてしまう。だからこそポジショニングとか、守備陣としっかり連携して守ることはより意識してやっていかなくちゃいけない。プロである以上、周りのGK陣を追い越していかないと試合には出られないからこそ、自分をしっかりレベルアップさせていきたいです」
 慢心なく、謙虚に、だが、強い覚悟を光らせた。


高村美砂●文 text by Takamura Misa

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