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2023.8.25[チーム]

[プレビュー]変わらない一戦必勝の姿勢。走る鳥栖をクレバーに攻略してみせる

横浜F・マリノスに敗れ、リスタートの第一歩として位置付けた湘南戦は、2点を先行しながらも終盤相手の粘りに手こずり1点は許したが、ガンバは5年ぶりとなるホーム5連勝を飾った。
アラーノの華麗な先制点は、ポヤトスガンバの真骨頂とも言えるスペースを有効活用した完璧な崩しだったが、ジェバリは「上手く崩せたけど、ある意味でチームの皆で取った得点」とピッチ内での共通理解に手応えを口にした。
そして、宇佐美にもPKによるゴールが生まれたが「貴史くん(宇佐美)が得点したことは、チームにとって大きな意味を持つ」(山本)。ウイングのポジションで組み立てにも関わりながら、鋭いシュートを放った宇佐美もチーム戦術を全うし、攻撃に厚みをもたらした。

直近の10試合で8勝1分1敗とハイペースで勝点を積み上げるガンバだが、鳥栖戦を含めて残るリーグ戦もいよいよ10試合。現在11位のガンバだが、目先の結果に一喜一憂しないポヤトス監督はシーズン終盤に向けての思いをこう語る。
「シーズン当初からプロセスを踏んできたが、時間と共にチームに自信がついてきた。出来る限りベストな順位で終わりたい」。
パスワークによる崩しあり、強度の高い守備から少ない人数で鋭く敵陣をこじ開けるカウンターありと、多彩な戦い方を徐々に選手たちは見せ始めているが、鳥栖戦もクレバーさが必要になる一戦となる。

「鳥栖は誰もサボることなくハードワークしてくる」と石毛が語るように、鳥栖はアグレッシブにボールを奪いに来るチームだ。現在12位で直近の4試合は1分3敗に終わっている鳥栖だが、内容は決して悪くない。
ガンバのボール保持に対して、走力を活かしたプレスを繰り出してくるであろう鳥栖だが「相手がプレスに来た時に僕らも最初からつなぐことを捨てるわけじゃないけど、無理な時にはジェバリに蹴るオプションがある。そして相手を裏返した時、スペースにアタックできる選手が今は多い」と山本は、ジェバリを活かした攻撃のオプションの多さに自信を口にした。

セーフティに乗り切る局面と、勇気を持って崩し切る場面のメリハリが鳥栖戦の鍵になるはずだ。厳しい対応が予想されるジェバリだが「鳥栖は1対1でも激しく来ることは予測しているが、僕の後ろにいる2列目の選手が、上手く相手のライン間を崩して僕のところにボールを入れてくれたら、それを賄う準備はできている」。

一方、12位の鳥栖はホーム開幕戦で戦った当時と異なり4バックを基本布陣に置いている。ボール奪取に長けたボランチの河原やサイドの岩崎ら警戒すべき選手も多いが、ガンバが最も注意したいのが1トップを託されている小野だ。今季リーグ戦7得点中の小野は、古巣でもあるガンバに対してモチベーション高く挑んでくるに違いない。
ポヤトスガンバが目指すのは変幻自在の攻撃サッカー。「今は一つの固い考えでプレーしているのではなく、水のように柔軟にプレーできているのでしっかりと鳥栖を崩せると思う」と言い切った指揮官の言葉を勝点3という結果で示す。