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2024.2.23[チーム]

[プレビュー]昇格組との開幕戦。町田相手に今季目指すスタイルをぶつけに行く

2年目の指揮となるポヤトス監督の元で、1月の始動から順調に新たな積み上げに取り組んできたガンバが、いよいよ開幕戦に挑む。
「すごくいい感触で開幕を迎えられる」とポヤトス監督が語るように広島とのプレシーズンマッチでは新戦力が躍動。期限付き移籍から復帰した一森と坂本を含めた新たな力が攻守で存在感を発揮し、広島に2-1で勝ち切った。

今季は基本フォーメーションを4-2-3-1とするガンバだが、ボールを積極的に動かし、スペースを戦略的に突くスタイルに変化はない。ただ、より前線からアグレッシブなプレスを繰り出す「攻撃的な守備」もチームの狙いの一つになるが、昨季岡山で成長した坂本も、開幕スタメンに向けてアピール中の一人である。

昨季も好調だった夏場には対戦相手のスタイルに応じた顔ぶれと戦い方を選択してきたポヤトス監督だが、広島戦の顔ぶれも単なる新戦力のテストではなく、町田戦を見据えたものだった。
昨季、J2で独走に近い優勝を飾り、悲願のJ1初昇格を成し遂げた町田は、高い強度と割り切ったロングボールを持ち味としている。岡山時代に対戦歴がある坂本も「相手の最終ラインに自由に蹴らせないことが大事」と前線からの守備の需要性をこう話す。
ガンバの最終ラインには個の強さを持つ中谷が加わり、三浦と共にDFラインを束ねるが、前線からのプレスと同様に鍵を握るのがセカンドボール対策となる。
「相手は割り切ってやってくる。セカンドボールを拾いたいが、相手もそれを狙ってリズムを作ってくる。そこで勝てるかが一番のポイントになる」と鈴木も話す。

広島戦でも見せたように、半田が中央に入ったり、岸本が効果的に右サイドを攻略したりと、ガンバが狙いとする攻撃はショートカウンターだけにとどまらないが、町田が蹴ってくるであろうロングボールへの対応とセカンドボールの回収で後れを取ることは禁物。一森も「全て、前からのプレスではめて奪えればそれが一番いいが、それは難しい。いかに予測してセカンドボールを拾えるか、そこでマイボールにしてから前進できるかがポイントになる」とコーチングでも存在感を見せるつもりでいる。

対する町田は高校サッカー界の名門、青森山田で一時代を築いた黒田監督が就任一年目でJ2優勝を果たし、その勢いと共にクラブ史上初のJ1開幕戦に挑んでくる。ガンバから期限付き移籍中の谷だけでなく、昌子や仙頭らJ1経験も豊富な実力者が加わっている上に、最前線では徳島時代にポヤトス監督の指導を受けたパリ五輪世代の藤尾も攻守で存在感を見せている。

昌子とドレシェヴィッチで形成するCBコンビは人と高さに強いだけに単調なクロスを上げるのは禁物。清水時代に対戦歴を持つ岸本も「ふんわりとしたクロスなら弾かれてしまうので、嫌なところにボールを差し込んで相手のミスを誘いたい」と攻略のイメージを描いている。
「両チームが勝点3を取りたいという気持ちがぶつかり合うことになる」とポヤトス監督が話す開幕戦。目指すのは4年ぶりの白星スタートのみだ。