松田監督「ホーム最終戦ということもありますし、何より残留争いをしている中で貴重な勝点3を積み上げることができてホッとしていると同時に、次の試合でこの勝利を無駄にしないためにも絶対勝ちたいなという気持ちがまた出てきたかなというところです。試合自体は本当にどちらに転んでもおかしくないような展開、そういうゴール前のチャンスもピンチもありましたけど、結局はゴールが入ったかどうかだけが結果を決める競技なので、本当に（勝因の）説明がなかなかつかないなというのが正直なところですね。そういう意味では選手の勝ちたいという気持ちが上回ったのか、ホームのサポーターの皆さんの後押しでゴールが入ったのか、選手を躍動させてくれたのか、その辺りに理由を持っていくしかないのかなと思ったりします。ただ、やるべきことをしっかりとやり続けてくれたというところでは評価のできる試合だと思いますし、何より交代で入ってきた食野とパトリックがゴールを決めるという本当にチーム全体の勝利というのを表した試合になったかなと思います。」

Q「先発を決めるときの考え方として、パトリック選手と食野選手を今回ベンチスタートにした理由と、あのタイミングで投入した時の監督のイメージを教えてください。」
松田監督「パト（パトリック）はちょっとコンディション的にも万全ではないかなというところも、実際はあれだけ活躍はしてくれたんですけど、そういうところがあることで、レアンドロ（ペレイラ）に頑張ってもらって、武器として持っておくというか、そういうのもパトリックの使い方としては悪くないんじゃないかなと。万全であれば先発で、そして90分できる選手なのでそういう使い方もあるんですけど、今日で不安はかなり払拭されましたけど、不安がある中で使わなかったら使わないで次の鹿島戦というところもあったぐらいのところなのでベンチスタートでということでした。食野選手も前節の（途中出場した）横浜FM戦からの流れの中で同じような形で活躍してくれればいいなということがありました。ただ、今日に関しては我々も是が非でも勝ちたいというところだったので、もう完全に分担するというか、半分ずつ分担というのだっていいぐらいですけど、例えば小野瀬と食野とか。ただ、何が起こるかちょっとわからないのであまり早めにカードを切ると交代カードを切れなくなるのもありますし。ただ、60分と30分という（考え方で）、30分ぐらいはフレッシュな足でとにかく掻き回してもらいたいというか、エネルギーをピッチの上に落としてもらいたいということがあったので、もうあの時間帯で代えようというのは、特に2人ぐらい代えようというのはありました。ただ、誰というのは決めていなかったですけど、レアンドロもちょっと顎の辺りを打撲したみたいな形で、ちょっと本調子じゃなくなったかなというところもあったので、それだったら2人を60分の時点で代えようということですかね。」

Q「前節から2試合続けて食野選手がゴールに絡む活躍を見せていますが、本人は先発から出たい気持ちもあると思います。そのあたりも含めて彼を切り札として起用していますが、彼のプレーをどうご覧になっていますか。」
松田監督「本当に（先発でも途中出場でも）どちらでも活躍できる選手だと思います。ただ何となく流れの中で今は先発してそれなりの仕事はきっちりできてアウトプットは出してくれていますけど、何かゴールとか目に見えることにつながっていないという流れがあったので、それで前節は代えましたけど、今は逆に切り札として出した時に仕事ができるという流れがあるんじゃないかなというのもあるので、彼自身もそういう手応えを持って出てくれたんじゃないかなと思います。実際に彼らしい素晴らしいプレーだったと思いますし。それがちょっと流れが変われば先発してもああいうプレーで先制点を挙げるとかそういう形になると思うんですね。だから、今はそういう使い方でということかなと思います。」

Q「練習公開の時におっしゃっていましたが、マインドの部分でシュートの意識が、前半なかなか入りませんでしたが、全体的に高かったと思います。それが90分を通じての2点につながった部分もあると思うのですがいかがでしょうか。」
松田監督「やっぱり、シュートを打てば何かが起こる、打たなければ何も起こらない。なるべくゴールに向かう前方へのパスだとか、後ろに下げないとか、ということ。時々そこは後ろじゃなくて前に行けよ、というプレーもなきにしもあらずだったんですけど、大体においてそういうチャレンジする気持ちで自分がシュートを打てば入るという自信があったり、それが正解だと思ったら思い切ってやってくれということだけは言っていたので、そういうものを具現化してくれたのかなと思います。」

Q「あと1試合残っていますが、やることは変わらないのかなと思います。改めて残り1試合に向けての意気込みを教えてください。」
松田監督「本当に泣いても笑ってももうあと1試合になったわけですから、"目の前の試合に全てを懸ける"という、今取り組んでいることをそのままやるだけなんですけども、大事なのは例えばこの2連勝になっていることとかに満足しないこと。それは何も次の試合の保証にはならない。何が起こるか分からないのがサッカーだという、そこはやっぱりしっかり認識した上で、楽して手に入るものは何もないし、地に足をつけた状況をしっかり持ったまま今のハードワークを続けるということ、それだけは絶対に守って最後の試合に臨みたいなと思います。」