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2025.2.25［チーム］

［プレビュー］連勝への鍵は共通認識。若い力も含めた総力戦で岡山に勝つ

福岡戦はガンバが過去2シーズンで積み上げてきたベースが勝点3につながった。今季志向する前線でのボール奪取には過度にこだわらず、コンパクトさを保って守る昨季のスタイルに原点回帰。決して、今季の方向性を諦めるわけではないが、現実的な戦いの末に今季初勝利を掴み取った。
ベテランの倉田が圧巻の存在感を放ち、最前線で体を張り続けたジェバリも好プレー。ベテランから若手までが一体となって手にした勝利だったが、ガンバが目指すのは今季最初の連戦を乗り切ることである。

「Jリーグは拮抗したリーグ。シーズンのスタートダッシュをいい形で進めることが大事」とポヤトス監督は岡山戦でも勝点3の奪取を最優先する考えだ。
中3日の連戦に加えて、4日後にもアウェイの東京V戦が待ち受ける過密日程だけに「週末には東京V戦もあるし、インテンシティをしっかりと保つためには日程的にも選手の入れ替えは必要になる」とポヤトス監督は言う。

いかなる選手を起用しようとも勝利の鍵になるのは共通認識だ。「岡山の前線には強い選手がいるし、その周りにアジリティのある選手や、要所でテクニックを発揮できる選手がいる」と話すのは一森だ。
最前線には屈強なフィジカルを持つルカオを擁し、2列目では今季加入した元日本代表の江坂が存在感を示している。シンプルだが、力強いスタイルを見せる岡山だけに「本当に激しく、プレー強度が高いチームで特にルカオのところでフィジカルを駆使して成長しているチーム」とポヤトス監督も警戒感を口にする。

もっとも、ガンバもインテンシティ対決に真っ向勝負を挑むつもりでいる。
福岡戦の後半からピッチに立った南野は、その馬力あるプレーで期待感を抱かせたが、栃木に期限付き移籍中だった昨季、岡山のスタイルもピッチも経験済み。「岡山は戦って来るチームだし、そういうところで勝負して勝たないと難しくなる相手。試合に出たら戦う部分で上回り、なおかつクオリティでも上回りたい」と気合十分だ。

一方、クラブ史上初めてJ1に昇格した岡山はホームでの開幕戦で京都に2-0で歴史的な勝利を飾っているが、平日のナイトゲームでもチケットは完売。前節は横浜FCに0-1で敗れているだけに、ホームで連勝を目指してガンバを迎え撃って来るはずだ。
岡山を率いる木山監督はガンバのOBでもあり、2020シーズンにはコーチも経験。堅守をベースに手堅い戦いを見せる手腕に定評があるが、ガンバが警戒すべきはやはり、前線のパワフルなアタッカー陣である。前節は元ガンバの一美も途中出場でバー直撃の決定機を作り出しているが、ロングボールやパワープレー対策を強いられる時間帯は必ずあるはずだ。
福岡戦では終盤、江川や佐々木を投入し5バックで逃げ切るオプションも見せたガンバだが、「全員が共通認識を持ってどのようにこの岡山戦を戦っていくか。その理解度がポイントになってくる」とポヤトス監督は力を込めた。
侮れない昇格組に総力戦で勝ち切って、ガンバが更に加速する時が来た。