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2022.9.29[チーム]

[ WE ARE GAMBA OSAKA ]DF5 三浦 弦太

プロとしてサッカーに向き合う中で、
選手を熱くさせるものは何なのか。
何に彼らの気持ちは震えるのか。
次に向かわせる原動力となるのか。
選手それぞれが抱く『熱』の正体を探る。



 いつだって、応援してくれる人たちの『想い』に応えたいと思うことが、三浦弦太の原動力になっている。

「自分の仕事を応援してもらうことってなかなかないと思うんです。しかも、これまでのキャリアでお世話になった人とか、自分と直接的に関わりのある家族や友人だけではなく、話したことも、会ったこともない人たちが自分の時間とエネルギーを使って僕たちを応援してくれる。プロサッカー選手として、それが当たり前になってはいけないし、そんな『特別』に応えられる自分でいたいと思っています」

 日々の生活の中で、いろんな人から掛けられる『頑張って』『応援しているよ』の言葉に。移動バスの窓から見かける、レプリカユニフォームを着てスタジアムを目指す人たちの姿に。スタンドから束になって注がれるたくさんの応援に。それぞれの胸の内にある想いを想像し、気持ちを熱くする。

「近年はサポーターの皆さんの『声』を聞けていないとはいえ、僕自身は、スタジアムに足を運んでくれていること自体が応援だと受け止めているからこそ、青く染まったスタンドを見るだけでも『プレーで返さなきゃいけない』という思いが自然と湧いてきます」

 中でも17年にガンバに加入した彼が、初めてホームスタジアムの威力、エネルギーに驚かされたのが同年のJ1リーグ戦、大阪ダービーだ。36000人強の視線が注がれる中、先制される展開になったものの、65分にファン ウィジョのゴールで同点に追いついたガンバは、77分に三浦のゴールで突き放す。スタジアム全体に漂う熱気も、ゴール裏から届けられる圧も、全てが心強かった。

「あの試合に限らず、毎回の大阪ダービーはもちろん、近年のガンバエキスポもそうですけど、パナソニックスタジアム吹田は人が集まれば集まるほど、スタンドの圧力が物凄く大きくなるスタジアム。試合中は目の前の戦いに集中しているのでスタンドに目がいくことはないですが、ウォーミングアップ中やピッチへの入場時、飲水タイムなど試合の流れが少し途切れた時は、応援の声もスタンドの雰囲気も、ダイレクトに自分の中に入ってきます」

 そんな心強い空気が、いよいよ週末の柏レイソル戦で戻ってくる。パナスタでの『声出し』応援は19年のホーム最終戦以来、約3年ぶり。待ち焦がれた瞬間だ。
「8月末、アウェイでのアビスパ福岡戦で、ウォーミングアップ前に久しぶりにサポーターの皆さんの声を聞いた時は身震いしました。残り4試合、よりプレッシャーがかかる状況下、柏戦、ジュビロ磐田戦と『声』を通して皆さんの存在をより近くに感じながら戦えるのは本当に心強い」
 言うまでもなく、そのことへの感謝はピッチでのプレーと勝利で返す決意でいる。



Interview and text by Misa Takamura

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