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2024.6.29[チーム]

[プレビュー]ガンバがいるべき場所へ。首位町田に勝ってガンバが7年ぶりの首位に立つ

勝っても負けても目先の結果に一喜一憂することなく、今季のガンバは勝点を積み上げてきた。
昨季苦杯を嘗めた神戸をホームで撃破し、アウェイの鹿島戦では手堅く勝点1をゲット。3位につけるガンバが上位との3連戦の締めくくりで首位、町田をホームで迎え撃つ。
首位の町田をわずか勝点2差で追うガンバにとって、勝てば7シーズンぶりとなる首位浮上が実現する可能性がある大一番。
慎重な姿勢で浮ついた言葉を口にしてこなかったポヤトス監督だが「ガンバがいるべき場所に戻るチャンスが目の前にある。それを達成して全員で喜ぼうと選手に伝えた」と首位奪還への強い決意を口にした。
もちろん長丁場のリーグ戦で折り返し地点を回った段階に過ぎないのは事実だが「ガンバは何年も首位に立っていないし、そのチャンスがホームで目の前にあるので、何としてでも首位を獲ることに執着してやりたい」と黒川も選手の思いを代弁する。

初めてJ1を戦う昇格組の町田だが、その実力はもはや言うまでもないだろう。開幕戦では苦戦を強いられ、宇佐美のスーパーFKで辛うじて同点に持ち込んだガンバだが、手探りだったシーズン序盤とは異なり、リーグ最少失点の堅守は機能中で、開幕戦は不在だったウェルトンも完全フィット。真っ向勝負で町田に勝ち切る準備は出来ている。

鍵を握るのは攻撃陣の機能性である。前節の鹿島戦はしっかりとブロックを形成してくる鹿島の堅守に手こずり、スコアレスドローに終わっているガンバだが、「中央の守備は固いけど、サイドからは崩していける印象はある。だからこそクロスの質や中への選手の入りが大事になる」と宇佐美は言う。
ビルドアップにはこだわらず、シンプルに前線に長いボールを入れてくる町田だが、開幕戦で戦った当時との違いは負傷離脱したオ セフンでなくブラジル人FWのエリキが最前線に控えることである。

もっとも、ポヤトス監督が最も警戒するのはサイドに入る平河の存在だ。「平河選手のサイドに人を集めて、そこから藤尾選手やエリキ選手にボールが渡る」(ポヤトス監督)。
左右両サイドをこなす平河は4アシスト中。パリ五輪世代の藤尾とともに注意が必要だが、セットプレーで10得点を決めている町田に対しては不用意なファウルも禁物となる。

町田は直近の2試合、スコアレスドローで足踏みが続いているが、守備陣は堅守を見せている。その中心にいるのがガンバから期限付きで移籍している谷。前節の神戸戦でもビッグセーブ見せた谷に加えて、開幕戦は不在だった昌子もキャプテンとしてその経験値を発揮中である。
「ボールを繋ぐことに、こだわりを持っていなさそうだけど、シンプルで合理性のあるサッカーをしている」と宇佐美も警戒するように徹底して現実主義を貫いてくるのが町田のスタイル。
ただ、今季のガンバも貫いてきたのは熱量の高いサッカーである。
「熱量を持って相手に挑むこと。それが出来れば、負ける気はしない」と宇佐美は言い切った。
そしてポヤトスガンバがまだ見ていない「首位」という景色――。サポーターともに勝ちに行くのみだ。