NEWS

ニュース

2023.4.28[チーム]

[プレビュー]昨年のリベンジへ。鹿島と異なるスタイルでガンバが敵地で勝ちに行く

前節、横浜FCにシュート22本を浴びせる猛攻を見せながらも、ホームで痛恨のドローに終わったガンバ。直近のリーグ戦2試合で勝利がないガンバだが、選手たちは攻撃面で見せる変化や、チームのメンタリティが少しずつ、そして確かに変わり始めていることに手応えを感じている。
「僕たちはしっかりとボールを握れるようになってきている」と話すのはウイングで攻守に機能しているアラーノだ。

アウェイの鹿島戦を皮切りに、大阪ダービーや名古屋との連戦が待つガンバ。だからこそ、ポヤトス監督も昨季、公式戦で一度も勝利がなかった鹿島に対して「必要なのは勝利。勝つことが選手に自信を与えてくれる」と敵地での勝点3にこだわるつもりでいる。

カシマスタジアムでの戦いは、異なるスタイルのぶつかり合いになりそうだ。岩政監督が率いる鹿島は前節、新潟に2-0で勝ち切り、リーグ戦の連敗を4でストップさせた。
鹿島伝統の4-4-2に布陣を変更し、シンプルに前線にロングボールを蹴り込んでセカンドボール勝負で勝点3を手にした鹿島について「難しい相手。フィジカルが強いし、システムもはっきりしている。前線にいる2トップの垣田と鈴木は空中戦が強い」とポヤトス監督が言えば、宇佐美も「サッカーがシンプルになった。4-4-2でしっかりとブロックを作ってコンパクト。ビルドアップというよりは前線に蹴って来る」と話す。
そんな鹿島に対してガンバが目指すのは臆さずにボールをつなぎ、相手の隙を作り出すサッカーだ。球際と切り替えで後れを取らないことは大前提だが「パワーでぶつかり合うと負ける。判断で勝つ、頭のスピードで勝つ、プレーのスピードで勝つ。このスタイルで相手に勝ちたい」とポヤトス監督も今目指すスタイルへのこだわりと自信を口にした。

横浜FC戦では後半、4度の決定機を逃したものの、チーム全体が共有したのは引いた相手を崩す際の人数のかけ方や流動的な人のかけ方。「どれだけ枚数をかけるのかとか、どういう攻撃をしていくのかは、横浜FC戦をベースにすればいい」(宇佐美)。
今のガンバならば、90分を通じて確実に何回かの決定機は作り出せるはず。クロスの入り方には課題があるが、勝負どころでは勇気を持ってゴール前に人数をかけ宇佐美や古巣相手に燃えるアラーノ、ジェバリらの個の力を見せつけたい。

現在13位の鹿島もホームでの連勝に向けて、意気込んでくるはずだ。最も警戒すべきは4得点、3アシストの鈴木だが、徳島時代にポヤトス監督の指導を受けた垣田も空中戦の強さと泥臭さでアクセントになっている。
シンプルだが、明確なストロングポイントを持つ鹿島に隙を見せず、勝ち切れば自ずとこの先の連戦に弾みがつくはずだ。
「落ち着きと我慢強さが必要だし、試合の中でうまくスペースを見つけて活かすことが必要になる」(アラーノ)。昨季、J1残留を決めたアウェイの地で、新たなガンバのスタイルを見せつけたい。