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2025.10.13[チーム]
[ WE ARE GAMBA OSAKA 2025 ]GK31 張奥林
昨年の戦いを通して、チームのキーワードになった『熱量』。
それらを漲らせた戦いの数々は、勝ちへの執着として表現され、スタジアムの熱狂を生んだ。
今シーズンのWE ARE GAMBA OSAKAは、その『熱量』の裏で、選手それぞれが宿すスピリットにスポットをあてる。彼らの魂は、熱意、勇気、決意は、どんな力を今シーズンのチームに与えてくれるのだろうか。
フィールドプレーヤーからゴールキーパーに転身した小学5年生の時から常に「失点しない」ことをスピリットとして心に据え、ゴールマウスに立ってきた。うまくいくことばかりではなかったが、その都度『目標』をリマインドして前を向いたという。
「僕のサッカー選手としての最終的な目標は、日本代表としてワールドカップに出場すること。その大きな目標を成し遂げたいなら、このくらいは乗り越えないと、こんな試練はあって当然だろうと自分に突きつけてきました。それに、プロの世界は腐ったら終わりなので。これまで積み上げてきたものも全部なくなってしまうし、キャリアも成長もそこで止まってしまう。それは絶対に嫌だし、だから目標に向かってやり続けるだけだと思っています」
プロ1年目の昨年、そうリマインドするきっかけになったのがリハビリに向き合う三浦弦太の姿だったという。ジムで筋トレをするたびに、リハビリに汗を流す三浦の背中からたくさんのことを学んだ。
「膝の大ケガから復帰するために何一つ妥協せず、トレーニングと向き合う弦太くん(三浦)の姿を目の当たりにして刺激を受けることは多かったです。そうやってやり続けていた弦太くんだから、戦列に戻っても第一線で戦い続けられるんだと思いました」
また、同じGK陣の姿に励まされることも多い。
「ヒガシさん(東口順昭)はいつも練習から、試合のような緊張感を漂わせているし、1つ1つのプレーの質にもこだわっている。だから急に出番がきても…それこそ最近のAFCチャンピオンズリーグ2のラーチャブリー戦のように、練習通りのパフォーマンスでチームを助けられるんだと思う。僕も見習いたいです」
そうして身近なところで体感する多くの刺激は、自身のパフォーマンスや体を磨くことにも繋がっているという。昨年から今年にかけて体重が5キロ増え、明らかに逞しさを増した体がそれを如実に示している。
「僕はプロになった時から線が細かったんですけど、GKは体が大きいに越したことはないので。まずは筋肉を大きくしようと思って筋トレを始めました。今はそこから発展して、体が大きくなってもスムーズに動けるようにプレーの連動性やコーディネートの部分をより意識して筋トレを続けています。ユース時代からケガに泣かされることが多かった中で、それを最小限にとどめるための体の準備をしっかりしておかないと、コンスタントに試合に出ることは求められないと思ったから。それに試合に出始めたらそこまでガンガン、筋トレをできなくなるからこそ、今のうちにしっかりと戦える体のベースを作っておこうと思っています」
直近の目標は、トップチームで試合に出場すること。また、2028年に開催が予定されているLA2028夏季オリンピックへの出場も意識しているという。
「世代的にもロス五輪は目指していますし、そのためにはガンバで試合に出ないと話にならないと思うので。実際、去年から今年にかけて何度かリーグ戦にもメンバー入りができた中でスタンドから試合を観るのと、メンバー入りして試合までの流れを体感し、サポーターの皆さんの声援を聞くのとでは、全然感じることも違いましたしね。早くあの声援のもとでプレーしたいという気持ちにもさせられました。ただ、そのためにはピッチでのパフォーマンスが全てだと思うので。練習でも練習試合でも『失点しない』姿を見せ続けることでチャンスを引き寄せたいし、来たチャンスをものにできるように自分を磨き続けます」
プロとしてプレーするようになってより強く感じているという「サッカーの楽しさ」を『勝つ楽しさ』に繋げていくためにも。
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高村美砂●文 text by Takamura Misa
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